第5章 【5KP】1999
もっと、自分を表現する場があったらいいな
ってことで廉よりひと足お先にインスタグラマー
デビューしたオレはカイタくんとダンス動画を
上げたりしていて、今日はその動画撮影の日。
「お疲れっすー!あ、海人くんさっきさ、
紫耀くんから連絡あって。いまから海人くんたちの
映像取るよって言ったら来たいって言ってたんだけど
…呼んでも大丈夫?」
「あっ…全然、大丈夫っす!」
「オッケ。じゃあ連絡してくるね。」
丁度、オレたちが振り入れして、
カタチになってきた頃に紫耀がスタジオに合流して。
「久しぶりじゃん海人ー!元気だった?」
「相変わらずめっちゃイケメンな紫耀、ヤバ!笑」
「うぜぇわ!笑」
近寄りながらハイタッチして。
久々の紫耀にめちゃめちゃテンション上がる!!
「今から撮ってもらうから、ちょっと待ってて。」
「ん。てか、それ観に来たし笑」
「…なんか、授業参観みたいで緊張すんだけど笑」
なんて、踊る前はほわほわしてるくせに
踊りだしたら急に、持ってかれる。
海人のダンスは
いつも、そう。
負け知らずだった俺が初めてヤバいって思ったのも
廉がダンスを褒めるのもいつも海人だった…。
「ヤバッ!2人ともめちゃくちゃカッコいいわ!!」
「ありがと!」
照れくさそうなカイタくんと目を見合わせて笑う。
「どう…?最近。。」
少しだけ、聞きづらそうに紫耀が言うから
察してくれたカイタくん達が
軽く会釈をしてスタジオを出ていく。
「んっ?廉と楽しみながら頑張ってるよ!
手探りだけど、それもまたいいのかなって。」
心配をかけないように明るく、答える。
「上手くいってんだ。廉と…。」
「うん!」
嬉しそうにそう微笑む海人に
俺も笑って返したけど…。
なんだろ。
2人が上手くいってて嬉しいハズなのに
少しだけ、淋しくて…。
「あ、ichiban観たよ?すっげぇよかった…。」
「ふふっありがとう!
紫耀に言われると更に嬉しいわ!」
「海人はもちろん安定に上手かったけど、
廉、、すっごい頑張ったよな?」
「…ん、ありがとう。自慢のバディだからね!」
「廉はさ、ずっとグループのパフォーマンスを
下げないことに必死で…
どんなに忙しくてもその努力は怠らないし、
誇らしいよな。」