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【KP】ブロマンス

第5章 【5KP】1999






脱退話が出るちょっと前から
曖昧に笑うきっさんを見ることが多かったから…


逆ドッキリの種明かしを終えた後、
「心の底から笑顔になっちゃった」
って言うてくれたときのきっさんの笑顔は


多分、俺は一生忘れられんと思う。




5人で一緒に見た花火と同じくらい
『わすれな』やな…。




それから…怖くて聞くのを避けとった
「5人の活動、楽しかった?」
っていう言葉に返ってきたきっさんの言葉も。




本当に海人ときっさんと…もちろん
紫耀とじんと玄樹くんともそうやけど、


このメンバーでよかったなって改めて思えたし
ここ1年くらいのツラかった時間を
昇華してくれたような…
幸せな時間やったよね。





***





2人での活動に慣れてきた頃、
CDTVの夏フェスで披露する曲の選択で
2人体制になって多分、初めて…
海人と意見が合わんくて。


俺は…ぶっちゃけ自信がなかったんよな。


5人のキンプリの、アイドルのパフォーマンスの
世間の認識を変えた曲を背負う自信が。


あんだけのバチバチ曲で
海人のパフォーマンスのレベルを下げんと
海人の隣に相応しいパフォーマンスできる自信が。




けど、海人が「いま、このタイミングでichibanを
やることに意味があるから!」ってひかんくて。


そんな海人の熱量に応えるようにパフォーマンス後に
ぶっ倒れるくらい全てを出し切ることができて
結果的には…大正解やったよね。


海人の言うとおりあのタイミングで挑戦して、
また1つ2人体制のキンプリとして
強くなれた気ぃするもんな。




俺はさ、ありがたいことに容姿と運に
恵まれとって早くにデビューできたわけやけど
グループのパフォーマンスを下げんことに
ずっと、必死で…。


やりたいことがどんどん出てくる海人には
これからも変わらずのびのびと
やりたいことやらせてあげたいし。


2人になったからっていう理由で
諦めてほしくはないからさ。




海人がこれからやりたいこととか
描いている未来を、ちゃんとカタチにして
ファンの人に届けられるスキルはせめて、
持っときたいのよね。俺としては…。


そのための努力は惜しみなくさしてもらうから。


勿論、これまでもそうやったけど
2人になって比重が増えたぶん
…より、ね。









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