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【KP】ブロマンス

第5章 【5KP】1999





髙橋「ボクは…正直、ダンスで海外に挑戦したい
っていう想いはそんなに、なくて。
その想いは、この事務所に入ったときに
置いてきた感じなんです。」


そんなオレの言葉に一番驚いていた紫耀を
視界の端に捉えたけれど、この機会を逃したら
自分の想いをちゃんと伝えられないかもしれない
と思ってできるだけ冷静に、続ける。


髙橋「もちろん、ダンスが自分の軸なのは
確かだし、好きですし、自信もあります。

芸能界にある見えない壁みたいなのを
ダンスの力で壊して、日本のエンタメを底上げしたい
っていう想いはずっと、あります。

僕…ダンスしてた頃は殆ど洋楽しか聴いてなくて。
だけど、この事務所に入っていろんな音楽に
触れるうちに日本の音楽もいいなって。

海外にアジャストしていくっていうのも勿論、
あるとは思うんですけど、日本の音楽の良さを
これからも伝えていけたらなって…。」


そんなオレの言葉を頷きながら聞いてくれる
社長に甘えて、素直な気持ちを打ち明ける。


髙橋「それに僕…、結成当時一番人気が無くて。
人気メンバーの中に突然、入れられて、
ペンライトだって片手で数えられるくらいで…
なのに、、

その子たちが一生懸命、周りに負けないように
大きく振ってくれていた光が忘れられなくて…。

いまの自分がいるのは、そのときのファンの
おかげだっていう想いが多分、すごく、強くて…。

今応援してくれているファンに寄り添うことで
少しでも幸せを感じてもらえるなら
恩返しがしたいんです!
ボクの人生をかけて…。」




そうかもな、海人はそっちを選択するかもなって…
心のどこかでは思ってた。


けど、もしそうだとしても
その決断は廉ありきで。


廉を1人にできない
っていう優しさからのものだって…


俺はそう思い込んでたんだ。




だけど…、
海人と廉は一番大切にしたいものが
多分ずっと、同じだったんだよな。。




―――不思議だったんだ。


何で性格的には真逆にみえる2人なのに
弱ったとき海人が頼りにするのは廉なんだろって。


海人は俺との方がよく遊ぶのにって…。


だけど、、知れば知るほどそれは不思議なコト
でもなんでもなかったんだってわかったんだ。




廉と海人は心の奥の…
核の部分が同じなんだろうなって。















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