第4章 【れんかい】僕の好きな人
でも、大切だからこそ
最後の愛情で
遠くから見守り続ける。
そんな愛し方も
きっと、あるんだよね。
これから先、
何度だって困難が訪れると思うし、
きっと、その度に…悩むと思う。
だけど、もう一つの未来を選択していたとしたら
きっと、
今歩んでる道を気にして生きているんだろうなって。
だから岸くんの言うように人間は
どんなに頑張っても後悔するものなんだと思う。
だからこそ
自分の歩んできた道を振り返ったときに
いい人生だったなって思えるように
腹を括って頑張っていきたいなって…
本気で思ってたりするんだよね。
もちろん、
他でもない廉と一緒に―――…。
***
RRR
「……ん…」
「永瀬さん?!
永瀬さん今どちらにいらっしゃいますか?」
「んーー…今…えーと…」
マネージャーからの電話で起こされて
ぼーっとした頭でなんとか受け応える。
「今は……ん?!」
「…どうされました??」
「……海人がおる…。」
「髙橋さんの部屋で髙橋さんと一緒なんですか?」
「そう…みたいです。」
「それならよかったです。昨日結構飲まれてたので
心配してお部屋の方伺ったら
いらっしゃらなかったので…。」
「あー…心配かけて、ごめんなさい。」
「いえ、大丈夫です。では。」
結局あのまま一緒に過ごしたんか…
一応よ。一応の確認やけど
とりあえず、
服は…着とるわ笑
「おーい…かいとー。」
ほっぺをつんつんしてみるけど起きんくて。
コイツ、ほんま寝起き悪いよな苦笑
「おーーい、起きろー。」
肩を掴んで前後に揺すったところで
「……んーー…。」と、ようやく反応がある。
「あれ……廉? おはよー。」
なんてふにゃふにゃの顔で
俺の首に腕を回して近づいてくるから…
「ちょっ、か…いとッ!
お前誰かと間違てない?!?」
海人の胸を押し返して慌てて距離をとる。
「…え? 間違えてないよ??」
なんてすっとぼけた顔で言うてきた海人に
「笑! そっちのが問題あるわ!!w
アホちゃう笑」
なんて、2人して笑い合っとったら
今日はいい日になりそうやなぁって…笑
やっぱ、共同生活も
悪ないんかもしらんな。
海人とやったら一週間くらい
我慢できんこともなさそうやし笑