第4章 【れんかい】僕の好きな人
もちろん、トラビスの関係性や絆が簡単に
作り上げられるものじゃないのはオレも廉も
わかってるし、1週間程度の共同生活で
得られるものでもないのはわかってるんだけど。
でも、廉が歩み寄ってくれてるのが伝わって…
そこに感動しちゃったんだよね。
トラビスはアメリカで7カ月も共同生活をしながら
レッスンをして…、本当に24時間一緒にいて
見せたくない部分も
見せるしかなかったこともあると思うし、
それこそきれいごとじゃ済まないことも
きっと、いっぱいあったと思う。
けど、それを乗り越えた先にしか
得られないものを得たんだろうなって…
トラビスを見てたら本当にそう思うんだよね。
トラビスがあの留学で得られたものはきっと
スキルだけじゃなくて…グループとして
もっともっと大切なものを手にしたんだと思う。
本当はね、廉と一緒に
ダンス留学したいなって思ってたりするの。
そこでトラビスみたいに一緒に共同生活してさ。
オレ達はデビューが先立っちゃったから
スケジュール的に難しいのもわかってるけど、
もしかしたら事務所がごたついてる今だからこそ
チャンスかもなって密かに思ったりしてる。
そんなことがもしできたらさ…
好きも、嫌いも飛び越えて
遠くにいても、近くにいても
いつもお互いがお互いの心の真ん中に
いれんじゃないかなって…。
そしたらきっと、
もっと廉と…
幸せになれる気がするんだよね。
本当はね。
本当は…玄樹くんとも
紫耀とじんと岸くんとも
もっと、一緒にいたかったし、
ずっと…
隣で笑っていたかった。。。
だけど、どんなに希っても
叶わないこともあって。
それでも、
大好きな人だから―――…。
ファンのみんなにはまだうまく
伝えられてないかもしれないけど
最愛の人たちだからこそ、
お互いの気持ちを尊重して
それぞれがそれぞれにとって
最善の道を選んだつもり。
だから、、たとえ一緒に生きられなくても
オレと廉はこれからも
きっと、ずっと、
大好きな人たちのことを想い続けると思う。
だからこそ、
離れることに後悔がなかったとは
今はまだ、言えなくて…。
だって、本当は、、
みんなと一緒に幸せになりかったから―――…。