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【KP】ブロマンス

第4章 【れんかい】僕の好きな人






オレから逸らされた視線は
空を彷徨ったまま

「いよいよ、、俺たちだけやんな…。」

廉の口から
淋しそうに言葉がこぼれ落ちる―――…。


「そうだね…。」と一旦返したオレは
廉の気持ちを必死に、探して。


「…オレだけじゃ心許ないかもだけどさ、、廉が
 岸くんに出逢えてよかったって思うのと同じように
 オレも廉と出逢えてよかったなって思ってるし、
 今も一緒に活動できて嬉しいし、感謝してるよ。
 とにかく! これからもよろしくだよ!」
廉を元気づけたくて努めて明るく振る舞う。

「……ちょっ、待って?
 心許ないなんて…、誰が言うたんよ笑」
逸らされていた視線を急いでオレに戻して
廉が驚いたように続ける。

「えっ?」

「海人さぁ…勝手に自己完結すんのやめてくれん?
 で、どうせあとで勝手に落ち込むんやろ?
 それ、海人の悪いクセやで。」


廉とは…
前からよく話す方だったけど、
廉と2人になってからは
いつでもどこでも話せるからさ。


前は他のメンバーが居るときは遠慮してた
お互いの個人仕事のことも普通に話せるのが
まず、嬉しいし。個人仕事を喜び合えるって
こんなに幸せなんだなぁって改めて思ったりしてる。


ポジティブなことと同じように、
ネガティブなこともごまかさずにきちんと、
言葉で伝え合うようになったオレ達。




別に、2人で話し合ってこうしようって
決めたわけじゃないんだけど、なんか自然に…
どちらからともなく、そうなったんだよね。


このあいだトラビスがゲストで来てくれたとき
思ったの。こんなふうに普段から本音で
仕事の話もできる関係っていいなぁって。
オレ達もそうありたいなぁって…。


だから、今の廉との関係がありがたいなぁ
って思うし、すごく心地よくて。




…もちろん、前みたいにいつもバカやってた頃も
すっごく楽しかったし、幸せだったんだよ?


だけどね、こんなことになって…思ったの。


グループを育んでいくって、
子育てみたいなもんなんだろうなぁって。
(…子育て未経験者のオレが言うのもナンだけど!笑)


愛情の注ぎ方はそれぞれとはいえ、
ときには言いにくいことも
言わなきゃだったりするし。


一番近くで見てるからこそ気付ける成長を喜んだり
褒めたりしながら温かく見守っていったりさ。








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