第3章 【きしれんかい】ドッキリに籠められた愛
逆ドッキリの種明かしを終えた後、岸くんの
「心の底から笑顔になっちゃった」
っていう言葉を聞いたときの廉の幸せそうな顔と
「廉も、、ありがとうね。
こういう…話せる場を設けてくれて。」
って涙ぐみながらそう零す岸くんと
それを受けとったときの廉の顔は…
多分、オレは一生忘れられないと思う。
それから…「5人の活動、楽しかった?」
っていう廉の言葉に返ってきた岸くんの言葉は
オレにとっても宝物になったよね。
本当に廉と岸くんと…もちろん、
紫耀とじんと玄樹くんともそうだけど、
このメンバーでよかったなって
改めて思える幸せな時間だったよね。
***
ラジオ収録が終わったあと感極まってたオレ達は
誰からともなく拍手を贈り合って。
「あーー…ヤバかったわ!!
ちょちょぎれそうになったわ!!」
「な!! ほんまヤバかったよな!
でも2人とも今日はありがとうな。」
「何言ってんの、廉! むしろこっちが
ありがとうだから!!」っていうオレの言葉に
「ほんとそう、ほんとそうよ!
廉にはガチ感謝だから!!」
って岸くんが食い気味に同意してくれる。
「それにしても二人ともマジで役者よな!笑
俺、逆ドッキリ仕掛けられとるなんて
ガチで一ミリも気付かんかったもん!!」
っていう廉の言葉に岸くんとハイタッチをして喜ぶ。
「ていうか俺、正直喋り足んないのよ!!
ね、今からメシでも呑みでもいいんだけど、
行けたりしない??」
って岸くんが珍しく前のめりに誘ってくれるから
嬉しくて…! だけど…、
「ほんと、喋りたらんのよな。
めっちゃ行きたいねんけど、
俺らこの後仕事あんのよ…。」
「ごめんごめん! それはそう!
それはそうよ!! ツアー前忙しいの、
俺もわかるし。じゃぁ、また今度な…」
淋しそうに荷物をまとめ始める岸くんに
「俺ら23時頃終わる予定なのよ。やから…
そのあとうちで飲まん?」って廉が提案する。
「え…集合しちゃう??笑」
なんて、ウキウキで答えたオレに
「海人は呼んでないわ!笑」
なんて噛み付いてくる廉に普通にショックを受けて
「えっ、なんで?!」って反射的に返す。
それに続いて岸くんに
「ねぇ岸くん、何でだと思う??笑」と聞くと
岸くんと廉は2人して笑ってて。