第3章 【きしれんかい】ドッキリに籠められた愛
『お礼言われることじゃないのよ、廉。
いまもこれからもずっと、応援してるから
それはもう、当然だから! なんなら“なにもの”
もメイク中、口ずさんじゃてるから!!』
って、嬉しすぎること言うてくるから
あたり前に感極まっちゃって。
この感覚は…ヤバいやつやんって思ったから
「てことは…もちろん、俺のラジオも
当然、リアタイしてくれとるんよね?笑」
なんて、意地悪なことを言うてみる笑
『あ、いや、まぁまぁまぁ…うん、もちろん、
それも含めというか……ね?』
「急に歯切れ悪なるやん!笑笑」
って大げさに笑って危なかった感情を立て直す。
「まぁ、いいわ笑
ほんで、実は今日は仕事の話なんやけどね?
来月末あたりの放送回でGメンの宣伝も兼ねて
庭ラジ、来てくれへん?」
『え!! むしろ、行かせてくれんの??
勝手に共演NGかなとか思ってたのよ笑
行って大丈夫なやつ…なんだよね?』
「俺もよ笑 俺もマネージャーにいっぺん
お茶濁されとったけど
うちの敏腕マネージャー曰く、イケるらしいわ笑」
『マジか…。廉、それ最高すぎだろ!!
うわ、廉に会うのとか…あれ以来だから
マジで楽しみだわ!! ガチ感謝!』
おまけに、そこに海人がおるなんて知ったら
きっさんマジでビビるんやろなーー笑
なんて、そんな脳内シュミレーションにさえ
わくわくが止まらんくて。
「ほんま…感謝よな笑 そういうことで、
詳しいことはマネージャーづてに連絡
いくと思うからよろしくなー!」
『了解!! じゃ、1か月後…?
くらいにまた!』
と要件を伝えて通話を終わらせた。
そのあとマイラブのMVやら
レコーディングやらライブの打ち合わせやらで
相変わらず、海人と過ごす時間が長かった俺やけど、
海人に覚られんように細心の注意を払っては
マネージャーともラジオ局とも
めちゃくちゃ綿密に打ち合わせを重ねて行って。
俺が1か月半かけて準備してきた
ラジオ収録の前日は
丁度、海人とリハしとったんやけど、
最終打ち合わせをしたかった俺は
珍しく、海人より遅く帰路についた。
家に帰って速攻風呂入って
今日はゲームもせんと明日に備えて
早めにベッドに入ったのに、
運動会前の子どもかっていうくらい
緊張とワクワクで
なかなか寝付けんかったよね苦笑
