第1章 女神誕生
「こんにちは!今日もお邪魔します。」
神父「おお!コムギか!ゆっくりしていくといい!」
ユノ「コムギ!!」
ユノはコムギの姿を見つけると駆け寄ってくる。
傍に来たかと思えばコムギに抱きつき頭を擦り寄せる。
アスタ「コムギ!今日も特訓に付き合ってくれ!」
ユノ「ダメだよ、アスタ!コムギは今日は俺の特訓に付き合うんだよ。」
「あはは、。」
アスタとユノのコムギの取り合いは日常茶飯事であった。
ふたりはライバルであり、あまり一緒に特訓をすることがなくなった。
その為、どちらか1人しかコムギとの特訓ができないのだ。
ユノ「アスタは魔法が使えないから筋肉のトレーニングするんでしょ?俺は魔法の特訓のためにコムギと特訓がしたい。」
アスタ「俺はコムギと一緒に筋肉のトレーニングをしてるんだ!コムギだって俺と一緒に走ったり木登りしたりしてるぞ!」
コムギはユノと特訓する際には魔法のぶつかり合いでの戦闘や魔法のコントロールのコツなどを教えており、アスタと特訓するときは一緒に筋トレをしていた。
「昨日はアスタと特訓したから今日はユノと特訓しようかな?」
ユノ「コムギ!」
ユノは顔をパァァァっと輝かせコムギを抱きしめている力を強める。
コムギは教会に来る度にユノに抱きしめられたり手を繋がれたりしているため初めは照れ臭さがあったものの、今じゃ慣れっこになっていた。
アスタ「仕方ねえなあ。今日はユノに譲ってやるか!」
じゃあ俺行ってくる!と言いアスタは村の奥にある森の中に走って行った。
ユノよりちょっぴり背の高いコムギはユノの頭を撫でながら
「じゃあユノ、行こうか。」
ユノ「うん!今日は魔法のコントロールを教えて欲しいな。」
「ぜんぜんいいよ〜。」
ユノと手を繋ぎ、コムギの魔法で特訓の場所に移動する。
特訓の時はさすがにユノもコムギから離れるが特訓が終わればまたコムギにべったりくっつくユノ。
兄弟のいないコムギにとって元気なアスタも甘えん坊のユノも可愛い弟のような存在だった。