第1章 女神誕生
神父「ここがその村だ。」
次の日、神父さまが連れてきてくれた村は家が全て燃え尽きており、誰一人として人がいなかった。
神父さまはこの村の村長とも繋がりがあり、何度が来たことがあった。
アスタ「…ひでぇ、なんでこんなこと…。」
ユノ「コムギは?」
アスタとユノはコムギを探す。
しかしどこにも人はいない。
それにここがコムギの住んでいた村ということも分からない。
アスタ「…おい、ユノ。これって…。」
アスタが何かを見つけた。
ユノがアスタの声に反応してその場に行くと…。
ユノ「…うそだ…、これ…。」
焼け焦げていたがそこにはアスタとユノがコムギにプレゼントしたリボンが確かにあった。
2つ結びをする時のために、と2つセットのリボンをプレゼントした。
そのうちのひとつが落ちていたのだ。
アスタ「…じゃあここって、コムギが住んでた村ってことか…?」
ユノ「………。」
ユノはリボンを拾い上げ唇を血が滲むほど噛み締める。
もう泣かない。
3年前、アスタとコムギに助けられた日にユノは決めた。
ユノ「…アスタ。」
アスタ「ユノ…、なんでコムギが…。」
ユノ「アスタ、俺、魔法帝になる。ぜったいにどんなことがあっても魔法帝になる。アスタがライバルでも絶対に。コムギは俺たちの夢を応援してくれてた。俺、ぜったいに魔法帝になってコムギが胸を張れるように強くなる。」
アスタ「ユノ…。」
ユノ「…コムギ…。」
アスタとユノは魔法帝になる夢の決意をさらに固めた。
その日からアスタとユノは更に特訓に励む日々を送る。
コムギと特訓した日々を思い出しながら、鍛錬をし魔法帝になる夢を追いかけた。