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【鬼滅の刃】入れ替わりの血気術

第3章 父の思い


息子の妻に袖を引かれる。
放しなさい、と咄嗟に言ってしまい、彼女が悲しそうな顔をする。

そうだった。今俺は長男の体になっていたのだ。
改めて彼女を見るが、本当に美しい娘だ。亡くなった妻にどことなく似ている。そんな娘が、今俺が与えられるものを欲している。

思い出した。初めて彼女がこの家にやって来た時、少年の様に胸が弾んだことを。薄手の着物を着ている時には、どうやって見ない様にしようかと思ったことを。夜になると聞こえてくる彼女の嬌声を、聞かない様にしていたことを。

いや駄目だ、と思って俺は頭を振る。この体は息子のものだ。その体を使ってその妻を抱くなどあってはならない。

そう思っていると、突然柔らかさに包まれた。
__どうして私を拒否なさるのですか。昨夜お義父さまと遅くまで鬼狩りに行っていたというのは嘘で、本当は他の女の元に行っていたのではないですか。
振り返って自分にしがみ付く彼女の顔を見ると、その目には涙が浮かんでいた。あまりにも愛しく、いじらしい姿だ。口吸いぐらいなら良いだろう、そう思って唇を重ねた。
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