第4章 飛行術といえば……
「いいですけど、私でいいんですか?」
「オレ、記子ちゃん気に入ったから記子ちゃんがいい~!」
「僕も益々貴女に興味がわきましたのでご一緒させてください」
待ってジェイドさんどこを見てどういう興味がわいたのか詳しく内容によっては逃亡をはかりたいのだが。
まあ今フロイドにがっちり締められてるし無理か……諦めてアズール呼ぼう。
「なら、アズール先輩も一緒の方がいいと思うんですけど……」
「アズール~記子ちゃんが一緒に授業受けようってさ〜」
なんかすっごい嬉しそうな顔して走ってくるんだけど何?
いい獲物見つけました的な?
それともあれか、やっと仲間に入れてくれるんですねってか?
「初めまして、記子さん。
僕はアズール・アーシェングロットと申します。
お困りごとがあれば是非相談して下さい。必ず力になって差し上げますよ」
やっぱり商売をかけてきてんじゃん。
私も言っておきたいことがあるんだよね。
「よろしくお願いします、アズール先輩。
そう言っていただけてとても心強いのですが、アズール先輩の事はどなたが助けてくださるんでしょうか?」
「……はい?」
「アズール先輩が誰かを助けるということは、アズール先輩自身を助ける誰かも必要になります。
もしも私でお役に立てるなら、アズール先輩を助けさせてください。
微力ですが、一生懸命協力させていただきたいです」
今までずっと一人で努力してきたんだもん。
二人みたいに、アズール自身に興味を持って協力してくれる人がもっといればきっと更に強くなれると思う。
「……変わった人ですね」
「よく言われます。変わり者ですが、是非頼ってください。案外変わり者の方が良い時もあると思うので」
「まあ、そこまで言うなら覚えておきましょう」
「アズール顔真っ赤~」
「うるさいっ!」