第4章 飛行術といえば……
次は飛行術の授業。
バルガス先生の筋肉凄すぎ。
しばらく見てたら足が地面から浮いてるんだけど、まだホウキに乗ってないんですが。
「何この小せえの~」
あーこれフロイドか、締められてんのね今納得。
下手にやめろとか言わないほうがいいし、飽きるのを待とう。
「オレのこと怖くねえの~?」
「何も知らない人のことを怖がる理由がありませんので」
「フロイド、何をしているんですか?」
「ジェイド~この小せえのオレを見ても怖がんねえの〜 面白れえ~!」
「フロイド先輩は怖がって欲しいんですか?」
「他のやつだと悲鳴上げたりすっから、そういうもんかと思ってた~」
「それはフロイド先輩のことを深く知ろうとしていないからだと思います。
見た目だけでどんな人なのかは判断できませんし、第一印象は見た目で決まるとはいいますが、それは興味を持てるか否かの判断材料にしかすぎません。
少なくとも私は、フロイド先輩のことをもっと知りたいと思ってます。
ただ一つ、このままだとお話ししにくいので離していただけるとありがたいです」
そう言ったら目を見開いて、そっとおろしてくれた。
なんだ。ちゃんと言えば聞いてくれるじゃん。
「面白い方ですね、貴女」
「どの要素を見てそう思われたのか聞いてもいいですか?」
「ふふふ、そういうところですよ」
「答えになっていないんですが……あ、申し遅れましたが記子と申します」
「ああ、確か入学式の時に話題になっていた方ですよね。僕はジェイド・リーチと申します」
「オレ、フロイド・リーチ。んであそこでこっち見てんのがアズールね〜」
え、アズールいたの?
めっちゃ見てくるじゃん、もしかしてどうやって契約をさせようかとか考えてる?
「あの、アズール先輩は何をしているんですか?」
「彼は少々臆病なところがありますから、緊張しているんですよ」
「……そういうことにしておきます」
「ね、記子ちゃん、一緒に授業受けよ〜?」
あれ、フロイドってあだ名で呼ぶんじゃ無かったっけ?私名前で呼ばれてるけどいいのかな?