第11章 ミッドナイト 「好きな料理」
他の人にも用意して皆食べ始めたから食事を下げる。
「失礼します」
皆ジェラートを食べてくれていることは嬉しい。でもこれはどうなんだろうか。
皿にいくつか手がつけられてない食事がある。
一皿二皿なんだけど私からしたら悲しい。
「……いただきます」
余ったご飯を食べることにする。美味しくできたんだけどな。食べながら今度から作らない方がいいのかなとか考える。
ミッドナイト様…は好きな料理は無いと言っていたけど全部食べてくれている。
「ほんと優しい人だな」
コブラ様もホットアイ様も食べてくれている。
それだけで結構心が温まる。
ご飯を食べ終わってから食堂に戻る。
食堂にはコブラ様とエンジェル様とミッドナイト様が残っていた。
「食べ終えました?ジェラートおかわりしますか?」
エンジェル様が食べきってくれているのを見て嬉しくなってそう聞くと
「いや、流石にお腹壊すだろ」
とコブラ様にツッコミを入れられる。
ですよね、と呟くと
「でも全部美味かった」
と一言言われて泣きそうになる。
「良かったですぅぅ……」
涙目でそう言うとエンジェル様も言う。
「私は魚は食べられないからな!でも確かに他は美味しかったゾ!」
感激だ……!エンジェル様にも言って貰えて…。
何気にミッドナイト様の方を見ると目が合ってため息をつかれる。
「…美味かった」
「「ええーー!!?」」
私とコブラ様の声がハモる。するとエンジェル様が吹き出した。
「はははっ!!確かにミッドナイト、珍しい!」
「うるさい。ボクはもう寝る」
そう言って席を立ってから出ていってしまった。
「ほんと、珍しいよな」
「そうだゾ…!」
そう言いながら2人も席を立った。
「じゃあな」
そう言ってキュベリオスのご飯を持ったコブラ様とエンジェル様も食堂から出ていった。
……今日は楽しかったな。
食器を洗いながら私は微笑んだ。