第2章 グレイ 「多分貴方のこと」
連れられる道中転びそうになりながらもなんとかミネルバたちのもとへ行った。
「カナタ、何故すぐに着いてこなかった?」
ミネルバが私のすぐ前に立って聞いてくる。
「ごめんなさい...!立てる状態じゃなくて...」
「今立てておるではないか。妾に嘘をつくのか?」
ミネルバに胸ぐらを掴まれる。
「う、嘘じゃない!信じて...!」
「でもお嬢。コイツ妖精の尻尾の奴と楽しそうに話してたんだぜ?」
スティング...なんて事を言うんだ..最悪。また殴られるんじゃないかと思って目を瞑る。
「......まあ、良い。」
何故かそう言ってくれた。良かった。
「ありがとう...!お嬢!次はお嬢の役に立つから...!」
お嬢はキッとした目つきから少し優しい目に戻って私を見てくれた。
2日目の夜、ユキノがギルドを追い出された。
私の唯一の友達のユキノが...出ていったユキノに声をかけに行こうと思ったがローグに肩を掴まれて何も言えぬままだった。
ジエンマがやってる事も笑い声が聞こえることも全部間違ってる。
「......なんで。こんなこと可笑しいでしょ...」
あの場にいるのが辛くて私は家に帰った。
すぐ後何かが起きていたらしいが剣咬の虎に腹を立てていた私は気付かないふりをしてベッドに座り込んでいた。
4日目
タッグ戦で負けた。ギルドについた後マスターが怒ってレクターを殺してしまった。
そして、スティングにマスターは負けた。
大魔闘演武中にギルドマスターが居なくなる...こんな馬鹿なことあるのかな。