• テキストサイズ

大人のおとぎ話 [ガチパロ]

第5章 眠れる森の美女…102年後♥️♥️




結局王子の言いつけどおりに、姫は早々に宴会の席を立った。

部屋係の者に浴室へ行くと告げる。


そして彼がいつか贈ってくれた櫛で髪を梳かしながら、彼女は湯船の縁でぼんやりしていた。

自分が眠っていた時の記憶。
そのもっと奥の方に思考を集中させてみる。

もう少し、『彼』の物言いは粗野ではなかったか。
もっと『彼』は何度も丁寧に口付けてくれたような気がする。

日が経つにつれ、彼女の中で王子に対する違和感は大きくなっていった。

出会ったなりに求められ、破瓜の痛みさえうち震えて喜び、姫は王子を受け入れた。
最初は感激のあまり深く考えられなかったのだ。


ガチャリと浴室の扉が開き、姫の背中がビクッとこわばった。
イズミが彼女に近付いてきた。

おもむろに腰のタオルを外した彼を見、姫が慌てて目を伏せる。
ただの湯浴みに来たのではないのだと気付いたからだった。

「いつもみたいに奉仕してくれる?」

そう言って欲望の塊で彼女の頬を叩く。
イズミを見上げた姫は何も言わずに、素直に彼の滾りを口に含んだ。

彼の顔に似合わずグロテスクな形だと思う。
………これも初めは、恩人とも呼べる王子様だと思うと愛おしさしかなかった。

「ん、う、ウぐっ…!?」

するとイズミは姫の後頭部をつかみ、深々と喉を刺した。

王子にこんな扱いを受けたのは始めてだった。
彼女は苦しさに目を白黒させながらむせそうになるのを耐えた。
その反面、冷静に考えていた。

『いつもみたいに』?

まだここに来てから月も越していない。

毎晩のようにイズミは姫を求めた。
彼いわく、男性は口で性器を刺激されると気持ちが良いらしい。
それでやり方を教えてもらい、ようやく口に含めるようになったばかりだ。

塩辛い体液と自分の唾液が混ざり合う。
前後に動かされるとそれらが顎から伝っては落ちた。

(………この人は、王子様なのだろうか)



/ 220ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp