第4章 眠れる森の美女…101年後♥️♥️
泉の下に座り込み、姫はぼーっとして鳥たちのなすがままに身支度を整えさせられていた。
「それにしても、いつ王子様とやらは現れるのしら」
呟いて、うとうとと考えていた。
12番目の魔女のお陰で、去年目が覚めたはいいものの、彼女は独り身でまだお城の呪いも解けていない。
『ですが王様。 目覚めた時にお姫様のそばに居るのがならず者だったら、取り付く島がありませんわ』
自分が生まれた当時、余計なことを言ったのは、通りがかりの13番目の魔女だったらしい。
『ムム、確かに』王様は魔女に同意した。
『美しく優しく貞淑な姫にふさわしく。
姿がよく姫を思いやり、
家柄も相応な王子。
そしてその人物との完璧な和合をもって
呪いは解かれるものとなる』
そんな新たな魔法を彼女にかけた。
「………きっと色々求めすぎたんだわ。 私なんか、そこそこな感じのお相手で充分なのに」
姫は腕を組み深く頷く。
お陰で色んな者が眠っている姫の元に訪ねてはきたが、ことごとく徒労に終わっていた。
「ああ、それにしても眠いこと」
再びあくびをした姫はノソノソ這うように棺に戻り、すうとまぶたを落とした。