第10章 マッチ売りの少女…12月31日♥
そんなサラの様子を見て、上を脱いで半裸になったホーリーは首をかしげた。
「大丈夫だよお。 お父さんのを見たことあるよねえ? 大人しくしててねえ…」
そして再び彼女に覆い被さると、顎をつかんで自分の方へ向かせた。
「そ、それは……あの、離してください」
青年はサラの顔を覗き込んだ。
サラのその顔は真っ赤になっている。
(わあ、可愛いなあ…い、今から…僕はサラちゃんと…)
ゴクンと唾をのみ、そう思った次の瞬間、
「だ、誰かっ!!」
我に返った様子のサラが悲鳴を上げて彼を押しのけ、飛び起きようとした。
「おっと」
危うく自分の顎にサラの頭がぶつかりそうになったホーリーが彼女の上半身をやすやすと制する。
そして軽く振り上げた手でサラの頬を手で打った。
「あっ!!」
一度、二度。
彼女の口元が切れ、目の中で火花が散る。
反転した際に床に頭を打ち、鈍い音が部屋に響いた。
ホーリーは三度目からは拳を使った。
顔を覆うように庇う、彼女の細い腕ごと腕を振りおろした。
その時の彼はひどく落ち着いた表情をしていた。
細められた瞳はむしろ憐憫に満ちていると言っていい。
「っぐ…う、っい…っ…」
顔をしかめるサラを無視してさらに殴りつける。
うめき声が聞こえなくなったのでホーリーは手を止めた。
「…うぐっ、ごほっ、ごほっ」
咳き込みながら涙を流すサラを見て、彼が口の端を吊り上げる。
「あはは、ごめんごめん」
そしてもう一度彼女の上に馬乗りになると
「でもさあ、君がいけないんだよお? 僕の言うことを聞かないからさあ。 それに、サラちゃんも興奮するでしょ? お父さんに殴られて、嬉しかったんだよね…? 僕には分かるんだあ……」
と言いながら、無遠慮にサラのスカートの中に手を入れる。
「やっ、やめて…触らないで」
必死に抵抗しようとするサラだったが、腕をつかまれて身動きが取れなくなる。
彼女は足をばたつかせたが、「まだ叩かれたい?」そう言われれば抵抗出来なくなった。
(痛いっ…な、なに…やだ)
やわな粘膜をまさぐられるのは叩かれるのとは異なる痛みであり恥辱である。
「いや…あ…」