第10章 マッチ売りの少女…12月31日♥
少女は目をぱちぱち瞬かせて彼を見上げた。
「………」
「ま、正確に言うと君の魂をねえ。 神は神でも僕は死神だから」
「……!」
信じらない、とでも言いたげにサラの顔がみるみる青ざめていくのを見て、ホーリーはようやく落ち着いた。
手の力を緩めてにやりと笑う。
「そ、そんな…」
(うーん…泣き叫ぶこの子を組み敷いて、犯す妄想をしたことは…数え切れないほどあるけど……実際にこういう反応をされると、たまらないなあ)
青年は舌なめずりをしたいような気分になった。
(もっと怖がらせてやりたいなあ……)
少女の恐怖に引きつった表情に、ホーリーは心身ともに湧き上がるような高揚に包まれた。
「や、やめて……」
震える声で懇願され、青年はますます興奮した。
(いいねえ、その声……ぞくぞくするよ)
「どうしたの? 怖いのお?」
サラは何度もうなずいた。
「大丈夫だよお、痛くないからね」
「ほ、ほんとうですか……?」
「うんうん、ホントだよお」
ホーリーは上擦った声で言い、サラの足の間に体を入れる。
青年と密着した少女は全身を固くした。
「あ、あの、何でもしますから、どうか許してください」
「ええー? だめだよお、許すなんて」
「えっ」
「これは罰なんだからさあ…懺悔したら許してもらえると思った?」
「…っ」
泣きそうになっている少女の顔を見て笑ったあとで、頭を下げた彼が強引に唇を重ねた。