第8章 ラプンツェル…少女の物語♥♥

軽く鍵状に曲げた指でゆるく出し入れを繰り返す。

愛液を掻き混ぜてぐちゅぐちゅ鳴る音は、二人にはひどく卑猥なものに思えた。

「あっ…あ…っ…っ」

引き出し続ける官能のしるしは次から次へとマドカの蜜口から滲んでくる。
いくらフリンが掻き出しても指には新たな愛液が絡みついてくるので、同じように動かしてはいても、自然と抜き差しは早くなった。

「……っっ！」

入り口がぎゅっと狭まり、粘膜が硬く指を引き絞る。
細かに内部がわななき、そのあと押しをするかのようにフリンが親指で陰核をなぞった。

「あ、だめっ…！！」

その直後にガクガク震え出したマドカは彼の手首をつかみ、だがそのまま急速に高みに駆け上がる。

彼女から少し体を横にずらし、絶頂に悶えるマドカを見つめていたフリンも思わず息を漏らした。

あまりにも彼女が女だったから。

「指を入れただけで………マドカちゃんは敏感なんだね」

「違う」だとか「やめて」だとかを呟いて、マドカが両手で顔を覆った。

そんな彼女を安心させようと

「大丈夫だよ。 僕も結構恥ずかしいし」

こう言ってみると、マドカは憮然とした表情で黙った。
顔を赤くした彼女が何か言う前に唇を合わせ、その時のフリンは自分は幸福だと思った。

「………す、好き」

口付けのあとに「多分」と、たどたどしくマドカが言う。

「好き」の種類がなんなのか。
それが自分と同じかは分からない。

それでも愉悦の最中に彼女が拾っていてくれたことが嬉しかった。
独り言みたいに漏らした言葉を。
身勝手なだけの気持ちを。

幸福過ぎて笑いが漏れ、目に涙が滲んだ。