第8章 ラプンツェル…少女の物語♥♥
一家の命を救ってくれた植物はラプンツェルという名前がつけられた。
家の前の庭一面に生えているラプンツェルは不思議な植物であった。
年中枯れることがなく、葉を積んだ後も少し残して待てば、しばらくしてまた花や葉をつける。
夫は木こりの仕事のかたわらに、肥料をやり土が乾けば水をやり、大切にラプンツェルを育てた。
心優しい夫は、空腹で訪ねてくる旅人にもそれを分け与えた。
森に住む人間が少しずつ増えてきた。
ほどなくして夫婦は無事に子宝に恵まれる。
マドカと名付けられた玉のように綺麗な女の赤ん坊は、すくすくと成長したのだった。