第7章 ラプンツェル…妖精の物語♥️
「ええと………美和はアレを人間とやるの?」
「要すれば。 実践は何物にも代えがたいデスから」
真剣に言ってくる美和にリュートは思う。
(よく分からないけど、それは嬉しくないかも………?)
何となく不安になり。
「きみは僕の子供を産むんだよ」
モゴモゴ話してみると。
「ハイ、そのつもりデス!」
ハッキリと美和が返したのでホッとした。
「それなら、いいよ。 待つよ」
リュートはにっこり笑った。
アレがお互い気持ちの良いもので、子供が出来ると分かれば。
自分もここの仲間たちにとっても、これ以上のことはないからだ。
「二つだけ。 もしその間、きみの身に何かあったら、僕はここを壊すよ」
「………」
昔から彼は、やるといえばやる人物である。
「そんなことにはなりまセン!!」
これも言い切った美和に、リュートは彼女の顔を見入ったまま目を逸らさなかった。
「ミンナとここで、ずっと仲良く暮らすのデス」
彼を安心させるために美和がリュートの両手をきゅっと握る。
「あともう一つは?」
「うん。 それから、もしもさっきので子供が出来ていたら、必ず僕の所へ帰ってくるんだ」
そして緊張が緩み、再び微笑みあった二人は握手を交わし、再会を誓い合った。
その後、翌朝を待って美和は、自分の住み処を旅立ったのだった。