第1章 終わりと始まり
優しく頭を撫でてくれる母と父。間で笑う自分。
重い瞼を開けると、目に入ったのは青い空。
……夢?
手のひらの中にある指輪。
体を起こすと自分と同じくらいの子どもが3人座っていた。
「あ。起きたかい?」
『ここは?あたしどうしてたの?』
今知りたいことを金髪君に全てぶつける。
「ここはトロスト区。兵士さんが君を背負って来て、ここに寝かせて行ったんだよ。顔は見てはいないけど、背中のマーク…あれは多分調査兵団じゃないかな?」
『調査兵団…。ありがと。』
マリーはそれだけ聞いて指輪をポケットの奥にしまい込み、その場を去った。
この時3人といることを選択していれば運命とやらは変わっていたのかもしれない。