第5章 胎動
マリーがリヴァイ班に所属して少し経った頃。
マリーは他の班員とは仲良くなっていたが、リヴァイとはなかなかその気まずさを消すことはできていなかった。
「次の調査の日にちが決まった。」
リヴァイからその言葉が聞こえると、それまで優しかった先輩の顔が変わった。
「いつですか。兵長。」
「1週間後だ。各自準備しとけ。」
そう言って部屋を出て行く兵長。
始めての壁外調査…。
おのずとマリーの表情は暗くなっていく。
「大丈夫だよマリー。マリーは強いし、何かあったら私達も…兵長もいる。」
マリーは改めて先輩の強さを知った。
「一応、心残りなことがあるならしておくんだよ。後悔だけはないようにね?」
私の心残りは…。
兵長…。