第4章 嫉妬と友と
それからマリーはエレン達と一緒にいることが多くなっていった。
1人でいることに慣れていたマリーは、なんだかむず痒くて、嬉しかった。
こんな自分にも友達が出来た。
早くリヴァイ達に報告したくて、帰りがよけいに待ちどうしかった。
しかし、楽しさは淋しさを忘れるさせていく。
明日調査兵団が帰ってくる。
覚えてはいるが、友達との楽しい時間は心の隅へとそのことを追いやっていく。マリーは訓練後、男子寮のエレン達の部屋で夜まで話しこんでいた。
「マリー、そろそろ帰ったほうがいいよ。遅くまで男子寮に1人でいるのはよくないと思う。」
アルミンが心配そうに言うが、マリーには友達といる一瞬一瞬が楽しすぎた。
『大丈夫。明日は訓練お休みだったし、あたしここで寝てもいい?』
男子達は一斉に目を見開く。
「大丈夫って…。いやお前がいいならいいけどさ、その…。」
エルヴィンに引き取られてから訓練一筋だったマリーにはどういう意味で心配されているのかわかっていなかった。
その夜、マリーはエレンのベッドで眠りこんでしまう。