第3章 存在
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『怖いわけないです…。兵長が優しいこと、私知ってますから。』
「ほう…。」
マリーは手で顔を隠して、ゆっくりと話しはじめる。
『なんだか最近、兵長を見ると恥ずかしくなって。自分でもよくわからないんです…。こんなの初めてで…。』
「そうか。なら…。」
さらにリヴァイはマリーの顔に近いて、
「調査から帰ったら俺が話しを聞いてやる。だから待ってろ。」
そう言って去っていった。
なんだったんだ今のは…。
マリーは力が抜け座りこむ。
先ほどハンジに言われたことを思い出した。
『…あ。兵長!』
振り向くリヴァイ。
『どうかご無事で!待ってますから!』
マリーにはリヴァイが少し笑った気がした。