第1章 終わりと始まり
ドォォォン‼‼‼‼
何かが崩れる様な音と凄まじい揺れに驚き目を合わせる。
『い…今の何⁇』
マリーが目を丸くしたまま問う。
するとすぐに、
「奥さん!ヒンメルさん!大丈夫かい⁈」
いつもアルマを気遣ってくれている隣りのおじさんが扉を開けていた。
すぐにフリッツに気づき、
「よかった‼旦那さんいたのかい。早く逃げるんだ‼ここは危険だ。」汗だくなおじさんの様子を見ていると不安がつのっていく。
「何があったのですか?」
冷静に父が問うとおじさんは確かに言った。
「壁が…壁が巨人に破られたんだ。」