第2章 選択
『団長。私を兵士にしてください。私は調査兵団に入って真実を知りたい。』
団長の強い眼差しに負けないよう、目をそらさずに言葉を紡ぐ。
「…いいだろう。」
緊張がほぐれたようにため息をつき、クスリと笑われる。
絶対に止められると思っていた。
「だが…1つ条件がある。」
マリーは首をかしげた。
「兵団を選ぶ前に訓練兵になるのだが…その前に1年間特別訓練をしてもらう。」
…意味がわからない。
『な…何をするんですか?』
「お手伝いだよ。」
ニッコリと微笑まれても理解はできずマリーは苦笑いで誤魔化した。