第1章 終わりと始まり
「1000万でどうだろうか。」
辺りは騒然となり、一斉に声の元へ振り返る。
「だ…団長!あなた何しに来たつもりですか⁈」
「あははは。冗談だよ。」
男2人が楽しそうに話し、その後ろからゾロゾロと多くの人影。
『お…おじちゃん?』
「おい!あれ調査兵団のエルヴィン団長じゃないか⁈」
ざわざわと声は広がる。
「悪いが憲兵も連れて来た。お開きにしてもらえるかな?」
表情とは正反対のドスの効いた声に震え、皆逃げ出していく。
ただその光景を見ることしか出来なかったマリーはら体の力が抜け、崩れた。