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【ONE PIECE】海賊王と天竜人の娘は誰も愛せない

第1章 




『自分の足でマリージョアを出たこと、誰にも言わないと約束してくださる…?』
『……貴女様がそう望むのであれば。誘拐事件ではないのなら、こちらが動く必要はなくなります。…ただ、貴女様のご両親が納得なさるかどうか』

きっと、怒り狂うはず。わたしが自分の足でマリージョアを出たとは思いもせずに、誘拐事件だと騒ぎ居もしない犯人に両親は怒り、殺意を覚えるだろう。

だから、マリージョアに着いた途端にわたしに天竜人の服を被せ、その上からきつく抱きしめながら心配と犯人への怒りをぶつけてくる両親に、わたしは言った。



『……なにも、覚えていません』



およそ二ヶ月過ごした籠の外の大切な思い出は、何ひとつ、誰にも教えたくない。
わたしだけの、宝物。
お墓まで持っていくの。



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