第15章 芸能界 第7話
私からアクアに連絡すればいいのかもだけど
その体力も残らないくらい疲れきって
出来ず終い…
私にとってアクアの存在は
ただの推しだと思っていた筈なのに
こんなにも大きな存在になっているとは
思いもしなかった
そりゃそうだよね
兄妹みたいにずっと一緒にいたのに
急に傍にいない状況になるんだから
不安になるのも仕方ない事…
それにあの日の出来事は
前世含めて初めての事だったから
びっくりして泣いちゃったけど
不思議と嫌悪感は無かった
あれだけ蜜ドロの役で悩んでいたのに
アクアが相手だとそんな事も思わなかった
怖かったのは私の身体…
電流の走るあの感覚はほんとに怖かった
ただ、それだけ
あんな事があっても私はアクアの事を
嫌いになったり出来ないし、あの時言った事を
覆す気も無い
だから、アクアにその事を直接
言いたいのだけど、タイミングがなかなか無い
悶々と考え続けていた所に
かなちゃんと言う救世主
『で、何で私は付き合わされてるのかな??』
「別に??大した用事は無いけど」
『けど??』
「たまには2人でお喋りしたかっただけ」
『かなちゃん…』
「な、何よ」
『激しく好き』
「はぁ!?」
『ふふ』
やっぱりかなちゃんは面白い
ほんとに好き
そんなこんなで仕事の話をしたり
学校の話をしたり楽しい時間を過ごした
のだけど…
この後の展開を私は忘れていた…
その展開を目の当たりにして私の
とある感情と向き合うきっかけとなる
-数時間後-
Noside
「うっるさいわねー!!」
『ひゃっ!!』((ビク
「あ、ごめん」
『いやいや大丈夫』
「…ごめん、まさかレンも
居たとは思わなくて」
『へっ??全然大丈夫だよ…??
ていうか、…久しぶり??』
「…久しぶり」
「何、2人ともあんなに一緒に居たのに
久しぶりってどういう事??」
『えと、…仕事立て続けにあって
中々苺プロ行けなかったの』
「そういう事」
「ふーん??にしても、あんたの妹
そんな事言ってたの!?死ねよあいつ!!」
『それは言い過ぎだよ…』
「相変わらずクチ悪いなお前」
「私の名誉の為に言わせてもらうけどね
私ほど演技出来る高校生そうそう居ないから!!」
「じゃあどうして今回こんななんだよ」