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傍にいる[推しの子]

第41章 恋愛リアリティーショー 第18話



最後の撮影の日を迎えて、私はアクアと
あかねちゃん、2人と一緒に最初は行動した

アイを完璧にトレースしたあかねちゃんに
アクアがどうやったのかを聞いたら
衝撃的なやり方で、設定で完璧な
トレースをしている事が分かった

流石に聞いた時はアクアをチラ見したけど
相変わらずのポーカーフェイスで淡々と
もう1つの質問を聞いていた

あー、この質問ってアクアが
あかねちゃんを利用する決め手になるやつだ
じゃあこの後の展開は1つだね

一言は…言ってくれるよね…??
知ってる事とはいえ、言ってくれるよね??

「レン、ちょっといいか??」

と、思っていたら戦人に呼び出された

『どうしたの??
もう少しで撮影始まるよ??
アクア、ちょっと戦人に
呼ばれたから行ってくるよ??』

「…」

『…』

「どした??」

『んーん、何でもない』

呼び出されてアクアとの距離が離れていく
でもアクアは私が離れた事に気が付かない

考え事をし始めたアクアは
時々周りの事が見えなくなる
つまり、私が話しかけても聞こえていない

きっとあかねちゃんの事なんだろうな…

分かっていた…
ずっと傍に居たから分かっていた筈なのに
再び話しかける事が出来なかった
話しかけていれば何か変わったのかな…

そう思っていたけど結局アクアは
私に何も言わないまま告白の順番が回ってきて
アクアはあかねちゃんに告白をしてキスをした

周りは拍手の音で賑わっている
私も勿論拍手した…心では黒いモヤが
拡がって行くのを感じながら…

次は戦人の番で、
相手は誰かなって思っていたら私だった

正直、戦人の事は嫌いじゃない
でも恋愛対象ではなかった
それでも一生懸命想いを伝えてくれる彼が
凄く可愛くて、流されるまま私はOKを
出してキスを許した

戦人には悪いけど…
少しの間だけでも良い…
アクアの事を忘れさせて欲しい
縋らせて欲しい

そう思ったのが悪かったのかな…

この後、少しの間ギスギスするなんて
思ってもいなかったんだ…

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