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傍にいる[推しの子]

第11章 芸能界 第3話



だけど
その為には芸能人に直接接触出来る
ポジションを得る必要がある

その為の最短手段が役者ってだけ
芸能界に関わるってだけなら
ADでも裏方でも構わない

「俺には演技の才能がない
頑張ってるが売れない役者っていう
世の中に腐るほど居る人間の
1人でしか無かった

俺はアイみたいに「特別な何か」が無い
不相応な目標は持つべきじゃない」

「はん…!!
ガキが夢見なきゃ誰が夢見んだよ
やりてぇ事諦めるなんて大学生に
なってからでもまだ早いぞ

早熟2だってな、
俺に…いや、これはいい…」

「…」
(レンが、監督に何かをした…??
いやあいつは気付けばずっと俺達の傍にいた…
ならそれ以前の話か…??)

「良いか!!
20年夢を見続けてる中年からのアドバイスだ
1度しか言わねぇからよく聞けよ
誰にだって夢を見る権利がある
宝くじだって買わなきゃ当たら…「泰志!!」」((バン

「ご飯出来たわよ
降りてらっしゃい!!」

「かーちゃん!!
今良い話してんだから割って入るな!!」

「そんな事言われたって分からないわよ!!
来るの待ってたら味噌汁冷めちゃうでしょ!!」

「俺もお前みたいに
燻ってる時期はあった…だけど「あーもう」」

「こんな散らかしてからにー…」((ガサガサ

「早く行ってくれ!!」

「……なぁ、もう40半ばだろ??
親元からそろそろ離れたら??」

「都心に広い実家あると
出るメリットがないんだよ!!

俺みたいな奴意外と多いから!!
クリエイターあるあるだから!!」

「んな事言ってるから
結婚も出来ないんじゃ??」

「ともかくだな
宝くじも買わなきゃ当たらねぇ
もっと自分の才能を信じてみても
良いって言うかさ…」

(子供部屋おじさんの言う事って響かねぇな)

「俺にもアイと同じ様な才能があると
信じてた時期があった
だけど俺はアイみたいには…」

「アイアイアイアイうるせぇな
お猿さんかよ

確かにアイは凄かったよ
本当に特別な人間だったのかもな
だけどお前はアイにはなれないし
アイもお前にはなれない

アイにお前みたいな10年間
俺の所で培った撮影の知識があるか??
お前みたいに頭のデキが良かったか??」

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