第11章 芸能界 第3話
『??
アクア??』
「それって、つまり…」
(待て、襲われるって言ったか??
いやでも…普通に考えたら…)
『…ご想像にお任せしまーすっ
言ったらつまらないじゃん??
まぁ、アクアが見るかどうかは
分からないけどね…!!
って訳でそろそろ時間まじやばいから
先行くねっまたね、アクア!!』((ダッ
「あ…おいレン!!」
(はぐらかされた…??)
レンはあの事件から何かと
暗い表情をしたり、何かを言いかけたり、
俺に対して…いや、全員に対して
少し距離を置くようになった
とは言うもののアイの言葉はちゃんと
守ってくれている訳で当たり前のように
俺達の傍にいてくれる
(何かを隠している風にも感じ取れる
レンは一体何を隠している…??
思い当たる節がない…)
と、考えている間に
五反田スタジオに着いてしまった
(まぁ、今は次の「最悪」を阻止するのと…)
((ピンポーン
「アクアくん良く来たわねー」
「監督起きてますか??」
「寝てるけど良いわよ叩き起こしちゃって」
「今日もご飯食べていく??」
「いえ、お構いなく」((ギィ
「おぅ来たか
これ指定だ
良い感じに編集してくれ」
「了解」
俺はまだ中学生
バイトも出来ない年だから
現場で経験を積むことも出来ない
だから監督の元で映画制作の
手伝いをさせて貰ってる
形としては監督の弟子みたいな
感じでやってる
「なるほど
結局妹はアイドルの道に進むわけか
良いのかよお兄ちゃん的には」
「どこの馬の骨とも分からんグループで
やられるよりはな
身内が運営なら悪いようにはならないだろ」
「兄妹共々芸能の道か」
「共々じゃない
今の俺は裏方志望だ」
「また役者やる気になったんじゃないのか??
早熟2も妹も芸能科ある高校受けるんだろ??」
「芸能科を受けるのはルビーとレンだけ
俺は一般科」
「最初お前が俺に弟子入り
志願してきた時は絶対役者になるって
顔してたもんだが日和ったもんだ」
俺にとって役者というのは単なる手段だ
アイを死に追いやった男を…
俺の父親を見つけ出してアイの受けた
苦しみを味わわせる手段
奇しくも探す手段は俺にある
体毛や粘膜のDNA鑑定で特定する事が出来る