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傍にいる[推しの子]

第41章 恋愛リアリティーショー 第18話



いきなりの事だったのに戦人は私の
涙で服が汚れる事を気にしないで頭を
撫でながら優しく接してくれて…
甘えて落ち着くまで付き合ってくれた

結局戦人は私が泣いた理由を聞く事は無く
ただただ傍にいてくれただけだった

幸い、カメラマンが居なくこのシーンを
撮られる事は無かった為当たり前だが
使われる事は無かった


───


((ピンポーン

最新話の「今ガチ」が放送されたその日の夜、
仕事の事やプライベートの事で疲れたせいか家で
少しぼーっとしていたらインターホンが鳴った

『…何で??』

モニターを見たらかなちゃんが居て
とりあえず彼女を家にあげた

「…単刀直入に聞くわ
あんた、大丈夫??」

『え??』

かなちゃんが一体何を言ってるのか
理解が出来なかった

「え??…じゃないのよ、私が
あんたの事分からないとでも思ってるの??」

ここでやっとかなちゃんが指しているで
あろう「大丈夫??」の意味を理解した

『…大丈夫だよ??
少し疲れただけっ』((ニパ

「そうじゃない
笑って私を誤魔化そうなんて100年早いわよ」

『別に誤魔化そうなんて…』

「そのままシラをきるなら一生口聞かないわよ」

『それはいや!!』

「じゃあ正直になりなさい」

逃げきれない、かぁ…
そもそもそんなの狡いよ…

『…かなちゃんの言う通り
大丈夫、ではないのかもしれない』

「…原因は??」

『原因…は…っ』

ダメ、また泣きそう
かなちゃんを困らせたい訳じゃないのにっ

「…アクアでしょ??」

『っ!!』((ビク

「どうせ黒川あかねに対して照れてた
彼奴の顔がショックだったんじゃない??」

その通りだ
だって見た事ないもん
いや、紙媒体では見た事はあるけど…
でも、私なんかよりかなちゃんだって
傷付いてるはずなのに…優しいなぁ…

『…かなちゃんは凄い優しいね』

「ここまで優しくするのなんてレンにだけよ」

『ふふっありがとう
かなちゃん、大好き』((ニパ

「私の方があんたより大好きレベルは上だわ」

『競うとこじゃないと思うけど…』

レベルって存在しないんじゃないかな…
と、思いながら言ってみたらかなちゃんが
とある提案をしてきた

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