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傍にいる[推しの子]

第35章 恋愛リアリティーショー 第12話



- 苺プロ Noside -

「黒川あかねバチボコに燃えてるわね〜
まぁあの内容なら当然なんだけど」

そう呟く有馬にルビーは思った事を言った

「こういうのって人前に出るように
なったら慣れるものじゃないの??」

「多少はね、でも個人差があるから
慣れない人はずっと慣れないものよ
私だってその日のメンタル次第では
本当に死んでやろうかって思う日もある
ことさら耐性の無い10代の少女が
初めて罵詈雑言の集中砲火に晒される心境は
あんたには想像も出来ないでしょうね
それは<人生が終わったと錯覚する程>よ」

なんてルビーの問いに自分の事も
含めて目のハイライトを無くし熱弁する有馬
するとミヤコが追加情報を話し出した

「恋愛リアリティーショー番組は世界各国で人気だけれど
今まで50人近くの自殺者を出している
国によってはカウンセリングを義務づけている程よ」

「50人が死んでるって事はその10倍は
ギリ死ななかったけど死ぬ程の思いを
した人が居るって考えた方がいいわよ
リアリティーショーは自分自身を曝け出す番組…
叩かれるのは作品がどうのじゃなくて自分自身
そひゃキツいわよ」

日本じゃ無い国ではという情報に
更に有馬が付け足し説明した

「…お兄ちゃん言ってた
嘘は自分を守る最大の手段だって」

「良い得て妙ね
ある程度キャラ作ってたならまだマシなんだけど
素の自分で臨めば臨んだだけダメージは深い
SNSは有名人への悪口を可視化
表現の自由と正義の名の下
毎日の様に誰かが過剰なリンチに遭ってる
皆、自分だけは例外って思いながら
しっかり人を追い込んでるのよ
何の気無しな独り言が人を殺すの」

「…お兄ちゃんとレンは平気かなぁ」

「レンは心得てるから大丈夫だと思うけど
気を付けてても無駄もよ~
無くて七癖、有って四十八癖って言うでしょ
誰だって少なからず癖はある」

有馬の話を一通り聞いたルビーは真っ先に頭に
浮かんだ人物の名前を出し心配し始めたが
忠告をしたその時ミヤコの携帯がプルルっと鳴った

「えっ本当ですか??はい…直ぐに…」

「どうかしました社長??」

「…アクアと…灰簾ちゃんが…
アクアと灰簾ちゃんが警察のご厄介に
なったみたい…」

「「ええ───っ!?」」

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