第32章 恋愛リアリティーショー 第9話 ▲
さっきの啄むだけの優しいキスじゃなくて…
獲物を逃がさんとする大人のキス
最初から舌を入れられて逃げても逃げても
クチュクチュと絡め取られちゃう
『ふ…ぁ…っ///』
どうしよう…とてつもなく…気持ち良い…
此処が何処なのか忘れちゃうくらい
もっと、もっとって思っちゃう
似た状況は何度もあったけど、その時は
それどころでは無かったからこんな事
思う事も無かったのに…
自分の気持ちの正体が「好き」だと
不確定ながらも気付き始めてからどうやら
私は貪欲になってしまったみたい
『ふ、ぁ…ん…アクア///』
「んっ…は…何、レン」
『っ…き、もちぃ…
もっと…シよ…///??』
私とアクアの間に光る銀色の糸
それを見ていつもなら言えない気持ちが
詰まりながらでも言えてしまう
…私、どうしちゃったのかな
「っ…お前なぁ…んっ!?」
『ん…っは…///』((ペロ
「んな…っ///」
素直にシたいって言ってもなかなかシてくれない
アクアに痺れを切らした私は自らキスをして
追い討ちをかけるように下唇をひと舐めした
『えへへ…///』
「っ…何処でそんな事覚えてきたんだよ///」
『仕ごt「いや、言わなくていい」…??』
聞いてきたのはアクアなのに…
ドラマで今やった行動を覚えた私はアクアに
有効なのかを試したかった…だけなんだけど
だめ、だったのかな…??
「…あんまり煽らないでくれ///」
『あお…??』
煽るって…何だろ…
私はキスしただけだよ??
「ったく…レン」
『なぁに…??』
「もっと気持ち良いの、欲しいか…??」
『…もっ…と…///??』
「ん…」
もっと気持ち良いの…??
欲しい…アクアからの気持ち良いの…
もう、気持ち良い事しか考えらんない
『…ほし、い///』
「っ…ごめん、もっと歌わせたかったし
歌ってるの聴きたかったが…
今すぐレンの家に帰るぞ」
『ほぇ…///??』
どうして急に??
確かにアクアの言う通りもっと歌いたかったし
もっと聴いて欲しいなって思ったけど
頭にハテナを浮かべてる間にアクアは私を膝上から
下ろして部屋を出る準備をし終えた後、部屋を
足早に出て会計も済ませて…気付いた時には私は
家の玄関ドアに身体を縫い付けられてキスされていた