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傍にいる[推しの子]

第30章 恋愛リアリティーショー 第7話



部屋に戻るとついさっきまで起きていた
アクアがベッドに寝そべって眠っていた

『あ、寝て…る??アクア…??』

彼の近くに寄り寝ているのか確認する
するとスースーと規則正しい寝息が聞こえてきた
どうやらガチ寝の様だ

『あちゃ…長く入りすぎた
ごめん、アクア…』

寝ている人に謝った所でどうしようも
無いのだがとりあえず謝る
そして床に膝をつき、覗き込むようにして
アクアをずっと見つめた

『…』
(やっぱりかっこいい
流石、私の「推し」ってだけある)

寝ていればまだあどけなさの残る顔
起きていればそれなりにクールな顔
サラサラな髪の毛に身体付きどれをとっても
完璧な本人を見て認めざるを得ない事を実感する
そして前世では聴くことの出来なかった声が
レンの「推し」度を爆上げした

『何でこんなに格好良くて
良い声してんのよ、アクアのばか』

彼女はずっと前から思っていた事を
交えながら珍しく悪態をついた
勿論、当の本人は寝ているので返事はない

『…』((ナデ
(アクアはなんであんな事を…
キスとか…えっちぃ事を私にするのかな…)

アクアの頬を撫でながら
ずっと疑問だった事を思った

『…』
(正直言えば、嫌じゃ…ないけど
理由が分からない…だって私はアクアにとって
ルビーと変わらない「妹」的ポジだし…
ほんとにどうしてなんだろ… )

「妹」ポジであるなら普通あの行為はしない
そう思ってるレンは頭を悩ませる

いくら知識が疎いレンでも行為自体は
知っている…が、疎過ぎる故なのかこういう
行為は好き同士がする事だと認識している
間違ってはいない、間違ってはいないが
やはり、決定打に欠ける部分であった

ずっと考えない様にしていた
考えない様にして尚且つ、逃げていた
けど、不確かとは言えこの気持ちが
知りたいと思うきっかけになった

『…やめよ、少しとは言え頭痛が毎日続いて
参ってるって言うのに…答えが分からない事
考えても余計頭痛めるだけ…』

そう自分に言い聞かせて切り替えるレン

『卑怯かもしれないけど…
これぐらいは良いよね…??』

アクアが寝ているのを良い事にレンは

『…おやすみ、アクア』((チュ

一言呟きアクアの唇にそっとキスをし
そのままアクアの傍に突っ伏して眠りに就いた

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