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傍にいる[推しの子]

第28章 恋愛リアリティーショー 第5話



『じゃぁ戦人待ってるから行ってくるね??』

ホントは行かせたくは無いが番組の仕組みと
俺自身が安全圏にいる為には行かせるしかない

「…ん」

『ありがと、アクア』

そう言って俺から離れて
戦人の所に戻って行くレン

「…」

「行かせちゃって良かったのぉアクたん??」

「…見てたのかよ」

そんな俺に話しかけてきたのはMEMちょ
此奴は案外侮れない

「んー、と言うより
視界に入っちゃったぁ…的な??」

「何方にせよ見てたって事には変わりないだろ…」

「まぁねぇ」

「…」

「…知ってると思うけど
バトたんとレンたん
意外と人気あるカプなんだよねぇ」

「…そうらしいな」

「余計なお世話かもだけど、
…アクたんそれでいいのぉ??」

「…別にいいんじゃねぇの??俺とレンは
ただの幼なじみなだけ…俺には関係ない」

「ふーん…??」

確かに余計なお世話だと思う
だが、不思議とさっきまでのモヤモヤは無い
きっとレンがくれた言葉が俺に
安心感を与えてくれたのかもしれない

今の俺をレンを除く他人がどう見えるのかは
分からないが至って俺の心は穏やかである

「そーいうお前は皆の所に行かなくていいのかよ」

「私??んやー、さっきからあちこち動き回って
疲れたからちょっと休憩ぃ…」

「ユーチューバーも大変だな」

「でも楽しいよぉ??最初こそすぐ疲れちゃってた
けど慣れって怖いねぇ…今はそこそこ動ける様に
なってるから最初よりは楽だしぃ」

「…最近のSNS関係はホントによく分からない」

「ジジくさぁ…」((パシャ

「っ!?」((バッ

膝を着いて掌に顎を乗せながら窓の外を見ながら
話していたら急にシャッター音が聞こえた俺は
ビックリしてMEMちょの方を反射的に見た

「もーらいっ」

「おぃ…」

「んやー、なかなかに良い画だったから、つい」

「はぁ…」

「ごめんて、絶対悪用しないから許してぇ??」

「別にいい」

此奴がユーチューバーな限り
これは避けられない、諦めも肝心だ

「…後悔しない生き方しなよ」((ボソ

「…何か言ったか??」

「んーや??
じゃ、私皆の所戻るねーんっ」

何か言った気がしたが聞き取れなかった為
聞き返したが逃げられてしまった

なんなんだよ…

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