• テキストサイズ

傍にいる[推しの子]

第28章 恋愛リアリティーショー 第5話



その後何事もなく…いや、黒川が色々と
動いてた事を除けばだが何の問題もなく
収録は終わり今はレンと帰路についている

そこで俺は収録時に聞いた内容を問い掛けた

「で、黒川の件だけど」

『あ、えと…』

レンが言い淀む
これはハッキリ言えない事なんだと解釈した

「話せる範囲で構わない」

『…あかねちゃん
今SNSで凄い炎上してるの、知ってる??』

「あぁ、ルビーがボヤいてたな
鷲見の1件でだろ??」

『うん、あとPとかスタッフさんに
話を聞いて取り入れようとして今日も
頑張ってたじゃない??』

「そうだな」

『…このままじゃ
あかねちゃんの精神が…持たないの』

「別に誰が何か言うって訳でもないから
大丈夫なんじゃないのか??」

黒川は確かに真面目過ぎてPやスタッフの話を
「アドバイス」として受け、取り入れようと
している…が、それだけなら別にレンの
思い過ごしなんじゃないか??

そう思って言ってみたがその問いに対して
レンの答えは少し考えれば分かる事だった

『あかねちゃんは…自分自身の事をエゴサしてる』

「!?…それってつまり」

『それを見てどんどん追い込まれていくの』

「…なるほど」

『だからね、アクアには
あかねちゃんを収録中見てて欲しいの』

「それは構わないが…」

『私も出来る限り見るから
少しでも何か違和感とかあったら言って』

「分かった」

『ありがとう、アクア』((ニパ

「当たり前だろ…??」

『それでも、ありがとう』

いつもの笑顔でお礼を言われたかと
思えば急に真剣な顔で俺を見ながら
改めてよろしくお礼を言われた

「…黒川が大好きなんだな」

『っ!!…うん、大好き
だから、力を貸してね??』

レンは一般的に優しいと言われている
奴等より何十倍も優しい…いや、優し過ぎる

ガキの頃のルビーの時だってそうだ
普通、友達だとしても赤の他人に
あそこまでしないだろう

「勿論、お前の頼みなら幾らでも…
その代わり俺からも、頼みがある」

『頼み…??難しい事じゃなければ』

「…難しい事じゃない」

『なぁに??』

そう、難しくは無い
レンにしか頼めない事を俺は口にする

「今から明日の夜までレンの
時間を俺にくれないか??」

/ 225ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp