第26章 恋愛リアリティーショー 第3話
「観てる側からしたらそうだろうけど
嘘は身を守る最大の手段でもあるからさ」
「??」
「まぁ杞憂だろうけど」
黒川が少し気になりそれをルビーに説明したが
考え過ぎだと俺自身に言い聞かせる様に言った
するとルビーが少し黙ったかと思ったら
とんでもない事を言い始める
「…なら、この番組を利用して
今まで以上にレンに近づけばいいじゃん」
「はぁ!?何でそこでレンが出てくるんだよ」
「なんとなく??」((ニマリ
「べ、別に俺は…レンを
そういう目で見てる訳では無いし…」
レンを好きだと自覚してからそんなに
時間は経っていないと言うのに…
こいつ…もしかして気付いている??
「…ふーん??」
(ありゃ??何か少し反応が違う気が…??)
「…とにかく、そういう事だから」
いや、それこそ無い話だろう
だってこいつ鈍いし、何よりアホだ
さっきのルビーの言葉は忘れよう
この後の収録はと言うと夏を共に過し、
日を追うごとに鷲見ゆきと熊野ノブユキの
カップリングが番組の中心になっていく
そこに嫉妬心を見せるケンゴ
ゆきを巡る三角関係が成立
ゆきというムードメーカーが機能し
その小悪魔っぷりが番組を盛り上げ
中高生を中心に人気を獲得していった
…そしてひっそりとレンと戦人の
カップリングも人気を見せていた
「アクたんはいいのぉ??
ゆき争奪戦に参加しなくて」
「売れたいなら私より
あっちに絡むのが正解だと思うよぉ」
「俺はいい
番組が終わるまで安全圏でやり過ごす」
「野心がないなぁ
もしかしてゆきじゃなくて…
レンたんの方だったり??」((ニヤ
「…何でそう思う??」
なかなかどうして…
そんなに俺は分かりやすいのか??
これでも一応役者の端くれだ
演技は一応出来る方だから
隠せると思ったんだがな
「んー…
ゆきの方はホントに安全圏で見てるけど
レンたんの方は何て言うの??
アクたんからドス黒いオーラが見えるというか、
なんと言うか…」
「…」
「今だってホントは気にしてるんでしょ??
バトたんに隣取られたから仕方なく
こっち来たって感じだし…??」((チラ