第4章 幼少期 第4話
「事務所入ってない子役使うと
怒られるからよ」
「あら??
そちらの子は??」
「あー、えとこの子は…」((チラッ
『あっえと…
初めまして、キャノンファイア所属
蒼井 灰簾と言います!!
今回、アクアくんと共演させて頂きます!!
よろしくお願いします』((ペコ
「キャノンファイアって…あの!?」
『??
はい、キャノンファイアです』
「ちょっとアクアさん!!
いつの間に他の子役と
お知り合いになってたんですか!?」
「この前アイ達と行った現場でたまたま」
「なるほどね…」
「でも監督、演技なら多分
あそこで寝てるウチの妹の方が上手いですよ
どうせならそっちに…」
「いや、お前らツイン早熟だ」
『「え…??」』
「言ってなかったが早熟2もセットの
出演と引き換えにアイを使う
これを業界ではバーターっつうんだ
基本だから覚えておけ」
「アイさんが息子と蒼井さん
のバーターって…あの怖そうな監督…
大分アクアさんと蒼井さん
気に入ってますね」
『監督は全然怖くないよっ
むしろ色々教えてくれる優しい人っ!!』
「人は見かけによらないのね
それにしても…一体何をしたら
こういう事になるんです??」
「別に大した事してないよ
じじいは若者にくだけた態度取られるのを
何故か喜ぶ傾向にあるから
あえて仰々しく接してないだけ」
「すげー嫌な赤ちゃん…」
(総合病院でじじばばも相手に
仕事してたから年配の扱いは心得てる
妙なスキルがここに来て活きるとは…)
「ママぁああママぁあああ!!」
『っ!?』((ビクッ
「ママのどごがえりだい!!
なんでママいないの!!」((ビェエ
「アイとは撮影日が違うんだよ」
『えぇと…??』((オロオロ
「あー、えと
こいつは俺の双子の妹、星野瑠美衣」
『双子さん!!』
「早く帰ってバブりたい!!
ママの胸でオギャりたいよぉ!!」
『バブり…??
オギャり…??』
「私をオギャバブランドに返してー!!」
(良い歳して恥ずかしくないのか??)
『えーっと…
初めまして瑠美衣ちゃん
私、蒼井 灰簾!!
よろしくね…??』((コテン
「………お兄ちゃん」
「なんだ??」
「誰このクソ可愛い子!!」