第24章 恋愛リアリティーショー 第1話
自分の胸を守るようにして腕で胸を隠しながら
レンは戦人にそう言った
…いや、それは逆効果だと思うぞ
俺なら触りに行く確信がある
レンは確かに身長はある方だが
俺や戦人から見れば小さい
だから自然と上目遣いになる訳でそれに加えて
あの可愛さなら破壊力は半端ないだろう
さぁ、この可愛さでどう出る戦人
見させてもらうぞ
「っ…た、ただの挨拶だぜ!?冗談だよ冗談…」
(あ…ぶなかったぁ…何だ今の…
前会った時より更に可愛さ増してんだが…??
くそ…、ここが外とかじゃなく教室で且つ
2人きりならワンチャン触れただろうに…っ!!)
…なぁんて思ってそうな顔だな
百面相しててこっちが笑いそうになる
『もーっそういう事言うの良くないよ!?
折角格好良いのに変態さんだって
思われちゃうよ??』
「それはそれでめんどくせェな」
『でしょ??ならそういうのやめようね??』
「っ…///」
そう言いながらレンは戦人に近づいて彼の
唇に人差し指をフニっと優しく置き微笑んだ
彼奴、何処でそんな行動を覚えたんだ??
少し目を離すと俺の知らないレンが
垣間見える気がする
…それになんか、良い感じに
見えてしまっているのは俺だけか??
カメラも2人を撮ってるし…
「で、でもまさか灰簾ちゃんとまた仕事
出来るなんて思ってなかったからマジで
楽しみにしてたんだぜ??」
『そんな…大袈裟だよっ』
「そう謙遜すんなよっ」
『ん、分かった
素直にその気持ち受け止めるねっ』
「おうよ!!俺灰簾ちゃんの事、仕事仲間だとも
思ってるけど友達だとも思ってるからよ
その、後で連絡先とか聞いてもいいか??」
『え…??』
「いやその、モデルの仕事なら相談乗れると思うし
何かしらあったら連絡して貰えれば…
何かしら力になれると思ってよ」
『成程、確かに』
「じゃ、じゃあ後で教えてくんねーか??」
『分かった!!後で教えるねっ』
このやり取りを俺は何時まで見てればいいんだ??
流石にイライラしてきて我慢出来ないから
そろそろレンの所行くか
「レン」
『あ、アクア!!』((タタッ
俺を見てすぐこっちに走ってくるレンがくそ可愛い
さっきまでのイライラが少し晴れた気がする