第24章 恋愛リアリティーショー 第1話
「…ないわけないしゃん、僕も男だし
でも僕は過去の恋愛を引きずってて…
いや…思えばあれが恋だったのかも分からない
まだ消化しきれてないから…なんとも…」
「ふぅん??複雑なやつだ??
あ!!学校の先生好きになったとか??」
「わりと近いかも…
それに、今もっとよく分からない気持ちもあって
この気持ちが何なのか、それも分からないんだ…」
「…じゃあ乗り越えないとだね
今って事は過去の話とは別って事だよね??」
「そう、なるかな」
気づいたら鷲見ゆきに俺自身の話をしていた
誰にも話した事の無いこの気持ち
正確にはレンはアイの事を知ってるが
今のこの気持ちは知らないだろう
「そっか、その気持ちが何なのか分かるといいね
知ってる??前シーズンのカップル
最後にキスしたんだよ」
「まぁ、一応予習はしたし」
「良い人が居るか不安だったけど
私君にならキス出来るかも」((ボソ
前シーズンの話を持ちかけられたかと思いきや
鷲見ゆきは急に俺の耳元まで近づき囁いた
「なっ」
「後ろカメラマンさんが撮ってるよ
カメラに視線は送っちゃ駄目
ここはきっと使われるよ、仲良くしようね」
いい性格してるな、何が臆病だよ
なるほど、これがリアリティーショー
そーいや、レンは…ん…??
「灰簾ちゃん久しぶりだな!!
この前の撮影以来じゃねぇか??」
『久しぶり戦人くんっ!!
うん、そうだね…確か、ミドジャンだっけ??』
あいつは確か…モデルの…戦人っていったか??
どっかで見たことあると思ったら、そうか
ミドジャンに載ってたのか
見た目は高身長で赤髪の特徴的な髪型
顔もシュッとしていて中々にイケメンじゃないか
成程、これならモデルなのも納得いく
…にしても近くねぇか??
「そうそう!!あの時は楽しかったなぁ…
あ、そうだ…お決まりの言葉を言うの忘れてたぜ」
『うん??』
「灰簾ちゃん乳揉ませてくれぇ」((ワキワキ
…は??
『なっ…ば、戦人くんの…えっち…』((ボソ