第6章 整理
その時だ、戻って来れたのは。これが1回目。
目覚めたのは工藤邸で、今までとは比べられない苦しみに襲われて尋常じゃ無く息が出来なくて
だったら、いっそ息ができない状況になれば
息を吸える気がして
このシンクで水を溜めて無理矢理息ができるようにした。
そしたらいつから居たのか分からなかったけど
“沖矢さんの格好をした優作さん”と“降谷さん”が居たことに気付いた。
気付いただけで何もしてない。
そのまま、阿笠博士の家で目覚める必要があった。
手を付きながら向かってると赤井さんが工藤邸に帰ってくる所だったけど
さっき殺された身としては、助けられたくなくて
“来るな”って睨んだ。
どうして突き止められたのかは全く分からないんだけど、次に起きた場所は阿笠邸だった気がして、だから移動してた。
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「…時系列では、次に起きたのがって事だな?」
「そう。じゃ無いと時系列順にならない。」
彼女はただ先が見えてるとか
「…難しいな。パラレルワールドとタイムリープを繰り返して」
知っていても、ただ見ているだけで
「どこで誰にいつ何を話したのかを思い出して」
何かあれば俺のような人間を頼ると思っていた。
「殆どは毅然と誰にも知られないように行動した。」
ーー…ずっと、独りで…ーーー
「…赤井さん?」
気付けばこの小さく華奢な身体を自分に寄せて抱き締めていた。
「…」
何を言って良いか分からずただ黙っていては変だろうか。
「…撃って、悪かった。」
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