第4章 螺旋
スポーツ店が今日のショッピング最後の店で、再びビートルに乗って阿笠邸に帰っていた。
スカッシュボールを握りながら考え事をしていると哀ちゃんが疲れたのか私の肩に寄り掛かって眠っている。
世話焼きの妹が出来た感覚を押し黙っているのは辛いが、楽しさや安心感は確実にここにある事を大切にしまった。
阿笠邸に戻ると博士は哀ちゃんを抱え、部屋に連れて行った。
私は今日買ったリュックに道具をしまい、阿笠博士の失敗作であるサブマシンガンを、店員さんに聞いた使い方と組み合わせながら何度かしっくりくる場所を探した。
やがて丁度いい場所を見つけ、リュックを背負ってみる。宛らミリタリー好きにしか見えないだろうけどこの軽量感には充分満足した。
後ろ手に腕を回しリュックを触るとポケットなどがやはり丁度良くて、嬉しさで満たされた。
直後、ここ2日間くらいは感じていなかったあの苦しさに襲われた。
けど久しぶりにすら感じたのそ苦しさはあっさり終わった。意識を手放すというかたちで。
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