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D.World.

第4章 螺旋






「強盗の人質に取られたってニュースで見まして」

「そのあと街中でカーチェイスしてた、よね?」

「で、怪盗キッドが攫ったんじゃろう?」

「…心配したんだからッ!」



ーーあ。…なんかちょっと嬉しい。ーー


言われた順番から察するに
沖矢さんとコナンくんは一緒にいたのだろう

ニュースを見て直ぐにコナンくんがスケボーで家を飛び出して
哀ちゃんに場所を調べるように言って推察しながらあの橋の袂が見える位置まで行った、でキッドに連れられて行くところまでは追いかけれたって感じか。

という事はこの会議は探し出そうとしてくれていたんだ。


「えーっと、ご心配をおかけしました。」


「そう言う割には随分、嬉しそうですね?
今日は貴方に2度も心配させられたんですが。」


携帯はどうしました?と顔は笑っているのに
雰囲気は怒っている沖矢さんに顔を覗き込まれる。
携帯を取り出すとバッテリーがなくなっていて画面が真っ黒になっていた。


「…バッテリーが無くなっていたようね。」

携帯を持っていた手を引っ張られ、哀ちゃんが話す。

「とにかく無事でよかった。」

コナンくんが柔らかく微笑んでくれた。
哀ちゃんに腕を引っ張られているため
姿勢を低くした状態でコナンくんには顔だけ向けて笑顔を見せた。
その顔を哀ちゃんに無理矢理真っ直ぐに戻され、


「私は!まだ怒ってるわよ」

怒った顔の哀ちゃんと目が合うと私の頬から
手を離して腕を組み、こちらを睨んでいる。

「哀ちゃん、じゃぁ明日
博士に頼んで一緒に出かけない?ショッピングとかどう?」

今朝一緒に出掛けたそうにしていた哀ちゃんを思い出して提案してみると、怒っていた様子が少しだけ柔らかくなって短く、こくんと頷いてくれた。

「決まり、ですね。
博士、念の為僕も同行します。いつ倒れるとも分からないでしょうし。その方が、安心かと」


コナンくんを見ながら沖矢さんが話すとコナンくんは強く頷いた。




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