第3章 跳躍
事実だ。私はこの世界で何度気を失うのか全く分からない。
ただ今回は倒れる寸前は察したんだと話すと
「寸前じゃ意味ないでしょ、防ぎなさいよ」
「多分ムリですゴメンナサイ。」
後ろでいつからいたのか沖矢さんがすくすくと笑っていて
阿笠博士も楽しそうにしてくれている。
話を聞けばまた阿笠博士に連れて帰って来て
もらったそうで、申し訳なくなった。
博士にお礼がしたいと話をしようものなら博士は直ぐ食べ物がいいと答えるがそれを哀ちゃんにすぐさま制されて肩を落とす。
「ボウヤが連絡を待っていると言っていましたよ。」
沖矢さんに声をかけられ、私は通話ボタンを押した。ただ話の内容は心配していただけの様で、お礼を伝えて通話を切るだけとなった。
数日後、阿笠博士と哀ちゃんと一緒に
博士のビートルで出掛けていると声をかけられた。
この間のバンドの子達だ。突然倒れてびっくりしたとかあの後ギターボーカルの子は帰って来て皆んなで上手くやってるとか色々話した。
何かあったら相談してと言い残して別れる。
この後、哀ちゃんにバンド活動は禁止だと告げられた。
更に、その時動画を撮られていたらしく
沖矢さんに無言の圧で怒られ、暫くFBI本部が管轄する所で匿われる事が決定した。
3章🔚
.