第3章 跳躍
あとがきのページを
読んでくれる人達へ感謝とおまけを。
こういうページを楽しんでいただけたら嬉しいです。
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今、怒られている。
「………」
私は今、説教されている。
「……」
この無言という圧力で。
圧力鍋に入れられ調理される食材に気持ちが存在するなら
きっとこういう気持ちだ。
くだらない事を考えているとようやく
その圧力源から言葉が発せられた。
「お前は洞察力が鋭く、物事の道筋を立て推理の才能もある。
他にも色々と出来るようだが?」
「…」
沖矢さんの携帯をスッた事を思い出した。
この間文句を言った事の逆襲も含まれ更に追い込まれ、背中に壁はないのに壁がある様な感覚がした。
「…自分の衝動でこういう事になるとは思わなかったんですよね?」
沖矢さんの優しい言葉と声に顔をバッと上げると赤井さんの怒ったままの顔が見えた
くっ!はめられたッ
「動画の件が落ち着くまでFBIの管理する施設に入れる。」
「…」
ぐうの音も出ない。いや、反抗しようものなら
これ以上に良くないことが
「因みあの施設の飯は…マズイ。」
あった。
ていうか赤井さんが料理下手な原因そこにあったんじゃ?
「ただ、帰って来たら弾くか?」
ーーー!
それって“一緒に”って意味なんじゃ…っ
目を見開いただろう私の視界は赤井さんを真っ直ぐ捉える。
赤井さんは私を見てフッと笑った。
「分かりやすいな。」
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