第1章 手順
快斗side
「おーい快斗ー!お前やるじゃん。あんな可愛い子どこで見つけたんだよ?」
「はぁ?何のことだよ?」
クラスの奴に声をかけられ正門の方に指を刺される。
「彼女だろ?すげー可愛いじゃん。やるな」
指さされたあたりを見ると知らない女の子が立っている。女性と言うべきなのかもしれないが、高校生くらいにも見える。
ーー何だか知らねーけど可愛い子だな。ーー
「彼女じゃねーよバーカ。でも会ってくるわ。」
「え?ちょ、快斗!」
青子の声が聞こえるが無視して正門の所まで走った。
「お待たせしました。おじょーさん。」
「…ちょっと、こっち。」
突然伸ばされた手に袖を掴まれ軽い力で引っ張られる。校舎側の木が近い所に連れて来られどういう状態か分からないままついて行くと突然バランスを崩した。
「うおっ?!」
尻餅を付き俺の背後には木があり校舎側からも正門側からも見え辛い位置に居た。
彼女が目の前に立ちはだかり、なんだろうと顔を上げると彼女は俺の足を跨ぐ様にして、膝をつき
「っ、え?」
俺の顔の横に手をついた。
クラスの奴が言っていた事を思い出す。
確かにすげー可愛い。彼女が顔を近付けてきたので彼女の腰に手を回した。
だが唇は触れず俺の耳元へきて
「1412。だったよね?ちょっと助けて欲しいんだ。パンドラの情報を手に入れたら教えてあげるから。」
「?!」
突然何を言われているんだと顔をこわばらせたのも束の間、俺が動いたせいで彼女の細い脚が俺の股に入り込み、
「あらっ。そういう展開に見えたの?」
「…っ!」
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